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高雄國際詩文大會ポスター

第二回高雄國際詩文大會報告書


Kaohsiung International Poetry Festival 2013

会場:台湾義守大學キャンパス内
開幕式:2013年6月14日(金)9:00〜

→当日の模様(写真ギャラリー)

第二回高雄國際詩文大會報告書

■広がる日本芸術石碑設置プロジェクト
 昨年、日本芸術石碑設置プロジェクトと題し、国立高雄第一科技大学にて設置され、日台両国から好評を博した「第一回高雄國際詩文大會」。間を置かずして1年後の今年、再び高雄にて実現することとなったのは、親日的という一言だけでは言い尽くせない台湾の方々が持つ日本への友好と敬意があったからに他なりません。
 とりわけ今回の設置場所を提供してくださった義守大学に至っては、数ヶ月も前から設置方法を提案されたり、盛りだくさんの開幕式での催しを計画されたりと、数々の国際友好イベントを経験してきた小社でさえ驚きを隠せない歓迎ぶりでした。
 昨年報道を賑わした中国とその関係地域での反日運動は台湾とは無縁であり、政治的恣意が介入しない台湾は、日本の代表的な友好国のままで、台湾の方々もそれを望んでいることを小社は身をもって感じさせられました。
 日本芸術石碑設置プロジェクトが今後国内・海外にどれだけ広がっていくかは未知数でありますが、第一回・二回が台湾高雄市だったことは最高の始まりであり、今後の本プロジェクトの飛躍に欠かすことのできない起爆剤になるでしょう。

■スケールの桁が違う義守大学
 義守大学は高雄市の郊外に位置し、最寄りの高速鉄道・左營駅からも車で30分はかかる場所にあります。しかし、山道を抜けて敷地内に入ると誰もが度肝を抜かれる光景が広がります。緑の豊かさはそのままに、大型アウトレットモールに最高級ホテル、南国のコンドミニアムを彷彿とさせる校舎群に、果ては遊園地までずらりと並びます。まさに義守大学を中心とした学園都市が突如目の前に現れるのです。
その中には8つのカレッジが存在し、学部の数も40を数え、学生数も16,000人超と見た目に違わぬ規模を誇ります。今回全面的に協力を頂いた応用日本語学科も台湾屈指の設備とレベルを兼ね備え、教員・学生ともに海外から多くの人員を招き入れています。
 革新的な行事も多数開催し、「全國日語俳句大賽」という台湾全土から日本語の俳句を募集する大会も主催しています。この大会も今年で4回目を迎え、石碑開幕式のセレモニーのひとつとして表彰式が行われ、石碑寄贈作家代表として石堂玲虹先生、小社代表小林義隆がプレゼンターの役を務めました。
 もうひとつ義守大学のスケールを語る上で外してならないのは、東日本大震災を受けての日本への働きかけです。今年1月に被災地の高校生から在学4年間学費免除での留学の受け入れを発表しました。また、応用日本語学科の学生たちが被災地の方々を勇気づけようと描き、送った絵が宮城県庁に展示され、多くの日本人に元気を与えてくれました。豪華な外見に目がとらわれがちになりそうですが、義守大学の本当のスケールの大きさは人材にあることに間違いありません。
 
■石碑設置
 石碑設置プロジェクトにおいて最も大きな問題は“永久収蔵”にあります。石碑制作の披露会だけであれば、会場の確保は難しくありません。しかし、披露会の後も永遠に残り、景観として受け入れるには収蔵先の勇気と決断が必要不可欠となります。その意味でも義守大学の設置場所は最高ランクに値するでしょう。特に人の出入りが多い校舎の目の前、しかもきれいに手入れされた芝生の緑に映える絶好のロケーションです。
 前回の第一科技大学では分野別に分けましたが、今回はより台湾式に風水学を取り入れた配置にして頂きました。その結果、分野の統一に主眼を置くのではなく、設置後さらに教員・学生の方々に愛されるような工夫が施されました。現在でも政治経済から日常生活に至るまで、台湾の方々は風水の教えを重要視されることをご存じの方も多いでしょう。
 そして設置の仕上げに以下のような立て札が日本語・中国語の2カ国語で立てられました。
【日本詩文石碑庭園】
 日本の代表的な文芸分野である俳句・短歌・詩と、台湾との共通文化である書作品を石碑に記し、庭園を設営した。
 特に俳句は世界最短の定型詩であり、通常17音から形成され、「切れ」を一つ配し、「季語」を必ず入れるという特徴を持つ。松尾芭蕉(1644−1694)・正岡子規(1867−1902)の手により日本で確立された俳句は、現在HAIKUの名称で世界中に広まり、様々な言語での創作が試みられている。台湾俳句も既に110年余の歴史を有する。
 ここに設置された石碑は、2013年6月に株式会社国民みらい出版の呼びかけで集まった日本の詩人と書家より、義守大学に寄贈されたものである。
 
■絢爛豪華な開幕式
 6月14日、出展者・来賓・関係者など約100名が来場し、開幕式が行われました。義守大学からは簫介夫校長をはじめ黄永勝副校長、李守愛主任教授、花城可裕専任講師、台湾日本研究学会からは余河青秘書長、台湾俳句会の重鎮・李錦上様、他にもたくさんの大学の教授や学生も駆けつけて下さいました。日本からは台湾川柳顧問もされている川柳たましま社代表北川拓治氏も招かれました。
 セレモニーの司会進行も応用日本語学科の学生が担当し、日本語と中国語の2カ国語で行われました。来賓の紹介後、浴衣に着替えた同学科の女学生12名による日本の踊りが披露され、華やかに始まりました。
●簫介夫様【義守大学校長】挨拶
 日本からはるばるお越し頂きました石堂玲虹先生、国民みらい出版・小林義隆社長、並びにご来賓の皆様、教員学生諸君、おはようございます。本日は暑い中『第二回高雄國際詩文大會』開幕式にご来場下さり、ありがとうございます。本日完成・披露される『日本詩文石碑庭園』は台湾と日本との友好親善の礎として、また文化交流の場として末永く語り継がれていくものと信じます。石堂先生、小林社長をはじめ関係各位に改めて感謝の意を表し、私の挨拶とさせて頂きます。

●小林義隆【轄走ッみらい出版代表】挨拶
 本日は弊社が主催する日本芸術石碑設置プロジェクト「第二回高雄國際詩文大會」におきまして、このような素晴らしい式典を開催して頂き、義守大学関係者の皆様に心より御礼申し上げます。
 日本芸術石碑設置プロジェクトは、2011年3月に発生した東日本大震災において、震災後すぐに台湾の皆様から頂いた莫大な義援金と厚いご支援に対し、日本文化の源、日本人の精神的支柱になっている詩歌や書道などを刻んだ石碑を建立し、永久設置して頂こうというプロジェクトです。
 外国語学部を設立し、語学力に優れた人材を育成しているこの義守大学キャンパス内に友好と文化交流の証として、俳句・短歌・詩・書道などを刻んだ石碑が建立され、校内に永久収蔵される本大會は日台交流の歴史にきっと名を刻むことができると信じております。
 本大会を通じて、日本と台湾の友好が恒久的なものとなり、若者の集うこのキャンパスで日本の文化と自然に触れ合う機会が設けられることにより、両国の発展に寄与する事を心から願い、挨拶と代えさせて頂きます。本日は誠にありがとうございました。

 日台代表者のあいさつの後、テープカットと続き、簫介夫校長より石堂玲虹先生には寄贈証明書が、小社小林には感謝状を授与する表彰式が執り行われました。特別講演として開かれた北川拓治氏の『川柳談義』も盛り上がり、熱狂冷めやらぬうちに開幕式は幕を閉じました。その後も義守大学が来賓を交えた昼食会を開いて下さり、歓迎ムードは一日中続きました。
 さらに、翌日行われた卒業式では卒業生、在校生、教職員、保護者でキャンパス内は埋めつくされ、石碑庭園を見学する人の輪はさらに広がりました。また、今回のプロジェクトのニュースはインターネットを通じて即日日本にも届き、YAHOOニュースなどには本プロジェクトに対する賞賛のコメントが100件近くも寄せられました。

■学生・教員たちの声
「今回日本の作家の方々が贈って下さった石碑は何よりのプレゼントであり、これ以上の贈り物はありません。私たちは皆さんに最大の敬意を表したいと思います」
「現在俳句をやっている学生がずっと続けるきっかけになってくれれば嬉しいです」
「日本の方々のおかげで美しい庭園が完成しました。これをいつまでも守っていきたいと思います」
「『漲』と『愛』の書にエネルギーをもらいました」
「応用日本語学科は人気のある学科ですが、これでさらに志望者が増えることになるかもしれません」
「来年の『全國日語俳句大賽』応募の参考にします」
「台湾歳時記に載っていない季語の使い方があり、勉強になりました。ゆっくり見て回りたいと思います」
 
■まとめ
 今回の高雄國際詩文大會ツアーでは、開幕式が行われた高雄市だけでなく、台北市でも積極的に国際交流イベントを試みました。故宮博物院のガイドの第一人者で、浅田次郎氏を案内したことでも名高い潘扶雄(はんふゆう)氏と会食の場を設けました。故宮博物院の展示物の裏話から中国北宋の徽宗帝の独自の解釈まで他では聞けないお話を披露して頂きました。また、好奇心旺盛な潘氏は同席された作家さんの作品の質問や興味が尽きず、果ては台湾の歴史に至るまで真剣に語られました。今後もこのような独自の交流イベントを積極的に広げていきたいと考えています。
 最後に、本展の成功はご出展者皆様のご協力なくして実現できなかったことは申し上げるまでもございません。今一度心より御礼申し上げます。また、何より義守大学応用日本語学科・李守愛主任教授をはじめとする義守大学のご関係者様にも大変お世話になりました。そして忘れてならないのは、李教授のもとで開幕式の準備から終了までを丁寧に手伝ってくれたたくさんの若い学生たちがいたということです。彼らにも最大級の感謝の気持ちを贈りたいと思います。休憩時間も返上して夜遅くまで真剣に作業に取り組む若者の姿は、感動的ですらありました。その彼らが学ぶ日本語の美しさを伝えることのできる石碑の設置は、きっとご出展者様が積み上げてきた人生の大きな成果のひとつになるのだと確信致します。
[日本芸術石碑設置プロジェクト実行委員会]